2007年3月31日(土)〜4月21日(土)
小山登美夫ギャラリー 7F

 
時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。この度3月31日から4月21日までテリー・ウィンタース展 『ジェネレーションシステムズ』を開催する運びとなりました。
 今回の展示では4枚の大型のペインティングと、昨年作られたグラファイトのドローイング10枚、そして2005年に木戸プレスにて制作され、“Tokyo Notes”と名付けられたポートフォリオの版画が出展されます。
 過去20年に渡って、テリー・ウィンタースは科学と芸術の関連性を深く探求しながら、今日的意味での「抽象」を表現する、深淵かつ賞賛に値する作品群を作り続けてきました。
 1949年にニューヨーク市で生まれたウィンタースのペインティングは、正統的な抽象表現主義の位置に根ざしていますが、後に彼はジャスパー・ジョーンズやサイ・トゥオンブリーらのコンセプチュアルな作品にも大きく影響を受けました。彼はドローイングや版画技法、そして絵画の伝統的な規則にのっとりながらも、博物学や生態学、或は新しいテクノロジー等が、美学的見地と交差する場所を探求してきました。ウィンタースは、自身の作品を評して、「自然と人工との境界線が定かではない場所、また、人工的なものや技術的なものが、あたかも自然界における新しい秩序であるかのように見える場所」であると述べます。
 今回の新作には、秩序と混沌、重力とスピードの実態を、色彩や線描の抽象的な表現を通して探求し、位置づけをすることに対するウィンタースの絶え間ない挑戦が反映されています。ペインティングとドローイングの両方に、現代風であると同時に古典的でもあるイメージが作り出され、人間のジェスチャーによって情報社会の空間性が表出されています。ウィンタースは、今回の作品群に形式的なテーマを与えています。コイル上の結び目のような形態は、特に重なり合った際には図案のようになり、建造物に見られる薄彫りのレリーフにも似た、彫刻的な共鳴が生まれます。彼が新作のためパレットに選びとった色は、2つの時代の橋渡しをするものです---豊かで原始的なアースカラーは80年代の作品に、そして生き生きとした濃い赤と青は90年代の作品に見られます。これらの色彩は彼の新作により鋭く正確に用いられ、そのユニークさを特徴づけています。
 初個展が1982年にニューヨークのソナベンド・ギャラリーで開かれて以来、ウィンタースの作品は、ミネアポリスのウォーカーアートセンター (1987)、ロサンゼルス現代美術館・ニューヨークのホイットニー美術館 (1991)といったアメリカ国内だけでなく、スペインのヴァレンシアのIVAMジュリオ・ゴンザレス・センター、ロンドンのホワイトチャペルギャラリー (1998)、スイス・バーゼルのクンストハーレ (2000)など世界各国の美術館やギャラリーで発表され続けています。2001年には版画の回顧展がニューヨークのメトロポリタン美術館で、2003年にはドローイングの回顧展がドイツ・ミュンヘンの近代美術館で開催されました。2006年にはフランスのMusee departemental du Compagnonnage, Solutreで、最近の彫刻作品とドローイングの展覧会が開かれています。
 1997年より、ウィンタースはニューヨークのマシュー・マークス・ギャラリーに所属し、ニューヨークとコロンビアカウンティに居住して制作を続けています。
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小山登美夫ギャラリー
プレス担当: 大森智子 TEL: 03-3642-4090